2年の実務経験を積み、社労士のいろはを覚え始めた頃。
私はもっと広い世界に挑戦してみたいと思うようになりました。
お世話になった東京の事務所へ別れを告げ、次に就職したのは愛知県にある社労士事務所。社労士界でも有名な事務所でした。
愛知県の事務所では、東京時代に教わった基礎を元に、コンサルティングからプレゼンテーション、執筆まで幅広い経験をさせていただきました。
社労士としての経験、実績、自信が身についた頃。
「私たち社労士の仕事で、依頼してくれたお客さんは本当に楽になっているのだろうか・・・」 |
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なぜか、そんな違和感から抜け出せなくなってしまったのです。
社会保険労務士として法的なアドバイスは自信を持ってできる、規程類も整備できる、ですがそれだけでした。
会社は働く人がいてはじめて成り立ちます。
会社によって、背景があり悩みがあります。
相談を受けた経営者様が、社労士のアドバイスを実施することは容易いことではありません。新しい人事システムを導入するだけでも、賛成意見があれば、必ず反対意見があります。組織を動かすとがどれだけ難しいことか・・・。
だけど当時の社労士仲間の多くが「改善できないのは依頼者側の努力が足りないからだ」と声をあげて笑うのです。
これは、おかしなことだと思いました。
だって、一般的な社労士は会社を経営した経験も、人事労務担当として苦労をした経験もないのですから。
社労士ができるのは、あくまでアドバイス。支援にすぎません。実施するのはいつもお客様なのです。
経験がない者に、本質的な支援はできない。
そして・・・